鑑賞ノート– category –
映画、ドラマ、アニメ、本など、観たり読んだりした作品について綴るノートです。軽い感想から、物語や登場人物、演出、テーマについて考えた文章まで、作品に触れて感じたことを自分なりに残しています。鑑賞前の参考にも、鑑賞後の振り返りにもなる場所を目指しています。
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ブラック・ジャックOVA Karte3『マリア達の勲章』:魂の共鳴と戦場の鎮魂歌
1993年に発表されたOVA『ブラック・ジャック』シリーズは、手塚治虫の不朽の名作を原作としながらも、独自の解釈と映像表現で新たな生命を吹き込んだ作品群である。その中でも、特に異彩を放つ傑作として語り継がれているのが、Karte3『マリア達の勲章』で... -
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OVA『ブラック・ジャック 葬列遊戯』徹底考察:雪の街に散った少女たちの悲劇
1993年からリリースが開始されたオリジナル・ビデオ・アニメーション(OVA)シリーズ『ブラック・ジャック』は、手塚治虫が生み出した不朽の名作に、新たな生命を吹き込んだ作品群である。数あるアニメ化作品の中でも、このOVAシリーズは一線を画す存在と... -
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出崎統の美学が凝縮された傑作――OVA『ブラック・ジャック KARTE 1 流氷、キマイラの男』徹底解剖
伝説の幕開け 1993年12月21日にリリースされた本作、『ブラック・ジャック KARTE 1 流氷、キマイラの男』は、今なおアニメ史に燦然と輝くOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)シリーズの記念すべき第一作である 。 1980年代後半から90年代前半... -
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芥川龍之介『影』考察|分身が暴く、人間の内側に潜むもう一人の自分
芥川龍之介の短編小説『影』(1920年発表)は、横浜の華僑商人である陳彩(ちんさい)が妻の不貞を疑い、自宅に忍び込んだ際に見た驚異的な出来事を描いた作品です。 登場人物 陳彩(ちんさい):主人公の華僑商人。事業成功しながら、自分も部下の女と浮... -
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令和に蘇る伝説:Netflix実写版『シティーハンター』徹底解剖【ネタバレあり完全考察】
2024年4月25日、Netflixで『シティーハンター』の実写映画が配信された。北条司原作の人気漫画を初めて実写化した作品で、原作とアニメのファンだった私の心の中では公開前から「どうなるんだろう」という期待と不安が入り混じっていた。特にアニメで大人... -
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映画『本陣殺人事件』(1975)レビュー|ジーンズ姿の金田一と幻想ミステリーの世界へようこそ
ジーンズ姿で颯爽と現れる金田一耕助?高林陽一監督×ATGが贈る、幻想と狂気に満ちた異色の金田一ミステリー。1975年の名作『本陣殺人事件』を今あらためて紹介します。 作品情報 出典:キングレコード 作品名(邦題/原題): 本陣殺人事件(The Honjin Mu... -
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『幽霊』考察|怪奇はなぜ裏切られるのか——乱歩が仕掛けた三段構造
はじめに 江戸川乱歩の作品には、ある種の共通した構造がある。 それは、読者に怪奇を信じさせておいて、最後にそれを裏切るという構造である。 最初は幽霊や異様な存在として提示されるものが、物語の終盤で一気に現実へと引き戻される。その落差こそが、... -
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『エンゼルコップ』(1989)——これを見ると、くだらないアニメのありがたさがわかる。
なぜこれを見始めたのか、正直なところ定かではない。気がついたら再生していた、というのが実情に近い。 「エンゼルコップ」は1989年から1994年にかけて制作・発売されたOVA(オリジナルビデオアニメーション)で、全6話。1話あたりおよそ30分という短さ... -
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嵐の夜の傑作:ジェームズ・ホエール監督『魔の家』(1932) の徹底解説とネタバレあらすじ
ジャンルを定義し、同時にパロディ化した失われた傑作 1932年に公開されたジェームズ・ホエール監督の映画『魔の家』(原題: The Old Dark House)は、ユニバーサル・ピクチャーズの黄金時代を象徴するホラー映画の金字塔である 。しかし、その... -
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『空飛ぶ生首』(1960)徹底解説:ネタバレあらすじとB級ホラーの傑作たる所以
1960年に公開されたアメリカのホラー映画『Tormented』。この作品が日本で紹介される際に付けられた邦題は、一度聞いたら忘れられないほど衝撃的である。それは『空飛ぶ生首』という、極めて直接的で扇情的なタイトルであった 。この邦題は、作中に登...