鑑賞ノート– category –
映画、ドラマ、アニメ、本など、観たり読んだりした作品について綴るノートです。軽い感想から、物語や登場人物、演出、テーマについて考えた文章まで、作品に触れて感じたことを自分なりに残しています。鑑賞前の参考にも、鑑賞後の振り返りにもなる場所を目指しています。
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鑑賞ノート
美桜はサイコパスなのか——『レモンと殺人鬼』が描く、壊れていく人間の静かな悲しさ
「サイコパスもの」として語られることの多い小説がある。 くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』。2023年、第21回「このミステリーがすごい!」大賞・文庫グランプリを受賞した作品だ。読了した多くの読者が口にする言葉がある。「結局サイコパスだったから、と... -
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ガラスの短刀との深謀 ── 江戸川乱歩「兇器」を読む
江戸川乱歩の短篇「兇器」は、ミステリーとしてのトリックの面白さだけでなく、人間の心の恐ろしさをじっくり描いた作品である。「ガラスで人を殺す」という、読んだあとも頭から離れない仕掛けと、そこに至るまでの女の計算された演技。この記事では、物... -
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僕にとっての007はロジャー・ムーア—『私を愛したスパイ』少年時代の記憶
初めての007は、ロードショー枠で 僕が初めて007を見たのが、この『私を愛したスパイ』だった。 あの頃は月曜日と水曜日と金曜日には必ず2時間のロードショー枠があって、そこで放送される007と言えばこの作品だった。 出典:はてなブログ だから僕の中で... -
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距離が育てた愛、霧が隠していた地獄——映画『深い谷の間に』ネタバレレビュー
ロマンス、SFホラー、アクション、政治スリラー——これだけのジャンルを一本に押し込んだら、たいていは収拾のつかない散漫な作品になる。ところが『深い谷の間に』は、そのすべてが「谷」という一点に収束していく構造になっており、観客は気づけばジャン... -
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「有閑倶楽部」ドラマ版(2007)は失敗作だったのか?キャスト・あらすじ・視聴率を振り返る
赤西仁の連続ドラマ単独初主演作として大きな注目を集めた「有閑倶楽部」は、2007年10月から日本テレビ系火曜22時枠で全10話が放送された学園アクションコメディである。 累計2,500万部超の一条ゆかり原作漫画を実写化し、KAT-TUN・関ジャニ∞のジャニーズ... -
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映画『ダークグラス』レビュー|あらすじ・見どころ・考察を徹底解説【ネタバレあり】
イタリアンホラーの巨匠、ダリオ・アルジェント監督が10年ぶりにスクリーンへ帰還しました。2022年に公開された映画『ダークグラス』は、監督の原点回帰ともいえるジャッロ(イタリア製スリラー映画)でありながら、これまでの作品とは一線を画す、不思議... -
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【ネタバレ全解説】「ケンシロウによろしく」は”最高のバカ”だった──復讐者がマッサージ師になる必然性
「お前はもう、ほぐれている!」 このキャッチフレーズを初めて目にしたとき、笑いをこらえながらも「これは本気でやっているな」と直感した。復讐のために北斗神拳を独学した男が、なぜか史上最強のマッサージ師になってしまう──そんなシュールきわまりな... -
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「M」(1931年)が暴く鏡像〜『怪物』の人間性と『正常』の狂気
1931年、ワイマール共和国末期の不安定なドイツ社会に投じられたフリッツ・ラング監督の『M』は、単なるサイコスリラーの始祖に留まらず、現代に至るまで鋭い問いを投げかけ続ける傑作である。 かつて映画に興味を持ち始めた頃、「世界で最も短い題名の映... -
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映画『死刑にいたる病』考察・ネタバレ解説|爪・灯里・原作との違い——すべては榛村の手のひらの上だった
「史上最悪の連続殺人鬼からの依頼は、たった1件の冤罪証明だった」——このキャッチコピーが、本作のすべてを語ってもいるし、何ひとつ語っていないとも言える。 2022年公開の映画『死刑にいたる病』は、『凶悪』『孤狼の血』の白石和彌監督が、櫛木理宇の... -
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映画『SAND LAND』考察|砂漠に水が流れるまで、悪魔の王子と老保安官が背負ったもの
2026年の春先、一時的に全国的な水不足のニュースが流れていた。 そんなとき、鞆の浦の海峡を渡る風を感じながら、幼少期から水に満ちたこの港町に住む者として、「水のない世界」を描いた映画のことを考えていた。 鳥山明が2000年に世に送り出し、20年以...