鑑賞ノート– category –
映画、ドラマ、アニメ、本など、観たり読んだりした作品について綴るノートです。軽い感想から、物語や登場人物、演出、テーマについて考えた文章まで、作品に触れて感じたことを自分なりに残しています。鑑賞前の参考にも、鑑賞後の振り返りにもなる場所を目指しています。
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倫理と愛の境界線|映画『夏目アラタの結婚』が描いた結婚の意味
『夏目アラタの結婚』は、原作となる乃木坂太郎の漫画を基にした映画であり、強烈な設定が特徴である。 映画はサスペンス要素を含みながらも、最終的には「救えない相手を愛してしまう物語」としての側面が強調され、原作とは異なるテーマへとシフトしてい... -
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炎跡に生まれた縁——永井荷風「にぎり飯」考察
焼け跡から始まる物語 「にぎり飯」は、昭和二十年三月九日夜半——東京大空襲の翌朝から始まる短篇小説である。荷風がこの作品を書いたのは、自らも戦火のなかを生き延びた経験を持つ晩年期のことである。 主人公は深川古石場町で荒物屋を営む佐藤という中... -
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誰にも理解されなくても、未来のために泥をかぶる。現代人に刺さる『晩秋』の教え
山本周五郎の短編小説「晩秋」は、武家社会を舞台にしながらも、人間の心の奥底にある「孤独」や「自己犠牲」、そして「許し」を深く描き出した作品です。 出典:日本の古本屋 物語は、父を理不尽に死に追いやられた娘・都留(つる)が、仇(かたき)であ... -
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無駄を33分間楽しむ贅沢
「この簡単な事件、俺が33分もたせてやる!」 2008年の深夜、フジテレビの土曜ドラマ枠で放送された『33分探偵』。堂本剛演じる鞍馬六郎のこの宣言を初めて聞いたとき、私は笑いながらも妙な違和感を覚えた。 出典:FOD – フジテレビ 第1話の舞台は結婚式場... -
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怖いのに見惚れる――『殺し屋の営業術』、鳥井という男について
野宮有『殺し屋の営業術』は、普通に面白かった。 出典:ほんのひきだし まずそこを、変にひねらず書いておきたい。 設定の勝利、と言ってしまえばそれまでだが、営業成績トップの男・鳥井が、殺人現場に居合わせたことをきっかけに、殺人請負会社の営業を... -
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アシュラムとカーラが気になった夜——「ロードス島戦記」OVAを見返して
見ていた頃、自分はギリギリ10代だった。 1990年から91年にかけて発売されたOVA「ロードス島戦記」を、当時どんな気持ちで見ていたのかを正確には思い出せない。ただ「まあまあ楽しく見ていた」という感触だけが残っている。重厚なファンタジー世界、戦い... -
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村が燃えるまで——『屍鬼』における怪物と正義の所在
GWに帰省していた姉が「面白い」と言うので、見始めたのが『屍鬼』(2010年)だった。 朝ごはんを食べながら、一話ずつ。気軽な気持ちで。山に囲まれた古びた農村に吸血鬼が来る話、くらいの認識で画面をつけていた。前半はそれでも成立していた。怖いこと... -
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ジャズが似合う男になりたくて――SEATBELTSと『カウボーイビバップ』が描く生き方
私がアニメを見るのは、数年に一本あるかないかだ。正確に言えば、「ハマる」アニメに出会うのが、それくらいの頻度ということになる。多くの作品が素晴らしいことは理解しているつもりだが、どうしても心の琴線に触れるものは少ない。そんな私が『カウボ... -
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なぜ我々はマレフィセントに惹かれるのか? – 善を凌駕する「純粋な悪」の魅力
ディズニー映画『眠れる森の美女』を観たとき、私たちの心に最も深く刻まれるのは、オーロラ姫の優雅な美しさだろうか。それとも、フィリップ王子の勇敢な姿だろうか。もちろん、それらも物語の重要な要素だ。しかし、多くの人がこの作品を語るとき、主役... -
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橋本環奈より佐藤二朗を見ていた──『トクメイ!警視庁特別会計係』全話考察
「捜査に金は必要だ」と叫ぶ刑事たちと、「それでも一円たりとも無駄にはできない」と立ちはだかる会計係の女性警官。一見コメディタッチに見えるこのドラマが、終盤にかけて警察組織の腐敗と、一人の父親の絶望的な復讐劇へと変貌していく──それが2023年...