永井荷風– tag –
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鑑賞ノート
炎跡に生まれた縁——永井荷風「にぎり飯」考察
焼け跡から始まる物語 「にぎり飯」は、昭和二十年三月九日夜半——東京大空襲の翌朝から始まる短篇小説である。荷風がこの作品を書いたのは、自らも戦火のなかを生き延びた経験を持つ晩年期のことである。 主人公は深川古石場町で荒物屋を営む佐藤という中... -
鑑賞ノート
何かが起こりそうで、何も起こらない夜——永井荷風『或夜』に残る余韻
永井荷風の『或夜』は、派手な事件が起こる小説ではない。人が殺されるわけでもなく、恋が劇的に始まるわけでもなく、主人公の人生が大きく変わるわけでもない。 けれど、読み終えたあとに、妙な寂しさが残る。それは「何も起こらなかった」からこそ残る寂... -
鑑賞ノート
毛糸のなかの恋心——永井荷風「心づくし」を読む
永井荷風(1879〜1959)の短編「心づくし」は、終戦直後の浅草を舞台に、小さな劇団の若い女優・春川千代子が恋をして、傷ついて、また立ち直っていく姿を静かに描いた物語である。 長くはない作品だが、何度も読み返したくなる不思議な余韻がある。今回は...
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