日本映画– tag –
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鑑賞ノート
映画を映画として見る、ということ――『ミステリー・アリーナ』を見て
お盆の忙しさがようやく落ち着いた夜、Amazonプライムを開いたら配信されていた。公開が2026年5月だから、もう3ヶ月も経っていない。思ったより早い。予告映像を見たときから気になっていた作品だったので、そのまま再生ボタンを押した。 あらすじをざっく... -
鑑賞ノート
「座頭市鉄火旅」(1967)—— 仕込み杖の寿命が問いかける、宿命と再生の物語
はじめに:シリーズ第15作の位置 1967年1月3日、正月映画として封切られた『座頭市鉄火旅』は、座頭市シリーズ第15作である。既に14本の作品で観客を魅了してきたこのシリーズは、この第15作において、極めて重要なモチーフを導入する。それが「仕込み杖の... -
鑑賞ノート
映画『死刑にいたる病』考察・ネタバレ解説|爪・灯里・原作との違い——すべては榛村の手のひらの上だった
「史上最悪の連続殺人鬼からの依頼は、たった1件の冤罪証明だった」——このキャッチコピーが、本作のすべてを語ってもいるし、何ひとつ語っていないとも言える。 2022年公開の映画『死刑にいたる病』は、『凶悪』『孤狼の血』の白石和彌監督が、櫛木理宇の... -
鑑賞ノート
倫理と愛の境界線|映画『夏目アラタの結婚』が描いた結婚の意味
『夏目アラタの結婚』は、原作となる乃木坂太郎の漫画を基にした映画であり、強烈な設定が特徴である。 映画はサスペンス要素を含みながらも、最終的には「救えない相手を愛してしまう物語」としての側面が強調され、原作とは異なるテーマへとシフトしてい... -
鑑賞ノート
なぜ日本の透明人間は“善人”なのか? – 日米『透明人間』像から透ける、罪と罰の倫理観
もし、誰の目にも見えなくなったら、あなたは何をするだろうか。 この根源的な問いは、古くはプラトンの『国家』に登場する「ギュゲスの指輪」の逸話から、現代に至るまで、私たちの倫理観を揺さぶり続けてきた 。姿が見えないという究極の自由と匿名... -
鑑賞ノート
煉獄としての地下通路 ─ 映画『8番出口』、選択と罪の物語
白い回廊に迷い込んだ「世間」の男 蛍光灯だけが灯る、白く無機質な地下通路。タイルの継ぎ目、ポスターの配置、ひとつ先の曲がり角。どこか見覚えがある。いや、確かに見た。この場所を、今しがた通ったばかりだ。 映画『8番出口』(2025年、監督・川村元... -
お店と日々
肘をぶつけて、目薬をさして、歩いて、『8番出口』を観た日
肘をぶつけて、目の薬も続けた朝 朝、犬を庭に出そうとしたとき、ドアノブで肘の外側をぶつけた。 肘の少し外側というか、腕を曲げたときに出る筋肉のあたりがずっと痛い。たぶん打撲だと思うけど、こういう小さな痛みが地味に気になる年齢になってきた。 ... -
鑑賞ノート
『十三人の刺客』あらすじと結末|武士道を解体する1963年版の凄み
作品の基本情報 『十三人の刺客』は、1963年に公開された工藤栄一監督の時代劇映画である。 江戸時代を舞台に、暴君として恐れられる松平斉韶を討つため、十三人の刺客が命がけの作戦に挑む。後半の長い集団戦がよく知られているが、そこに至るまでの緊張... -
鑑賞ノート
『クヒオ大佐』あらすじと結末|嘘を生きた男と、信じたかった女たち
1. 作品の基本情報 本章では、映画『クヒオ大佐』の分析に入る前提として、その製作背景、主要スタッフ・キャスト、批評家からの評価といった基礎情報を整理する。これらの情報は、作品がどのような文脈で生まれ、どのように受け止められたかを理解するた... -
鑑賞ノート
『マイ・ダディ』あらすじと結末|血縁よりも、共に過ごした時間が家族をつくる
序章:はじめに 映画『マイ・ダディ』を観たあと、しばらく頭の中に残った場面や台詞がいくつかあった。派手な仕掛けよりも、父と娘の距離感が少しずつ変わっていくところが印象に残っている。 この記事では、作品の基本情報を整理したうえで、ネタバレを...