2026年7月– date –
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鑑賞ノート
無駄を33分間楽しむ贅沢
「この簡単な事件、俺が33分もたせてやる!」 2008年の深夜、フジテレビの土曜ドラマ枠で放送された『33分探偵』。堂本剛演じる鞍馬六郎のこの宣言を初めて聞いたとき、私は笑いながらも妙な違和感を覚えた。 出典:FOD – フジテレビ 第1話の舞台は結婚式場... -
鑑賞ノート
怖いのに見惚れる――『殺し屋の営業術』、鳥井という男について
野宮有『殺し屋の営業術』は、普通に面白かった。 出典:ほんのひきだし まずそこを、変にひねらず書いておきたい。 設定の勝利、と言ってしまえばそれまでだが、営業成績トップの男・鳥井が、殺人現場に居合わせたことをきっかけに、殺人請負会社の営業を... -
お店と日々
非日常はすぐそばにある
行きたいな〜、GWはどっかに・・・海外旅行に行きたいな〜 こういう映画見ると、そう思っちゃう。 まあ、観光地で飲食業をしているので、絶対無理だけど・・・ 出典:ameblo.jp 1959年の映画『地底探検』は、ジュール・ヴェルヌの古典をハリウッドが映像化... -
鑑賞ノート
アシュラムとカーラが気になった夜——「ロードス島戦記」OVAを見返して
見ていた頃、自分はギリギリ10代だった。 1990年から91年にかけて発売されたOVA「ロードス島戦記」を、当時どんな気持ちで見ていたのかを正確には思い出せない。ただ「まあまあ楽しく見ていた」という感触だけが残っている。重厚なファンタジー世界、戦い... -
鑑賞ノート
村が燃えるまで——『屍鬼』における怪物と正義の所在
GWに帰省していた姉が「面白い」と言うので、見始めたのが『屍鬼』(2010年)だった。 朝ごはんを食べながら、一話ずつ。気軽な気持ちで。山に囲まれた古びた農村に吸血鬼が来る話、くらいの認識で画面をつけていた。前半はそれでも成立していた。怖いこと... -
鑑賞ノート
ジャズが似合う男になりたくて――SEATBELTSと『カウボーイビバップ』が描く生き方
私がアニメを見るのは、数年に一本あるかないかだ。正確に言えば、「ハマる」アニメに出会うのが、それくらいの頻度ということになる。多くの作品が素晴らしいことは理解しているつもりだが、どうしても心の琴線に触れるものは少ない。そんな私が『カウボ... -
鑑賞ノート
なぜ我々はマレフィセントに惹かれるのか? – 善を凌駕する「純粋な悪」の魅力
ディズニー映画『眠れる森の美女』を観たとき、私たちの心に最も深く刻まれるのは、オーロラ姫の優雅な美しさだろうか。それとも、フィリップ王子の勇敢な姿だろうか。もちろん、それらも物語の重要な要素だ。しかし、多くの人がこの作品を語るとき、主役... -
鑑賞ノート
橋本環奈より佐藤二朗を見ていた──『トクメイ!警視庁特別会計係』全話考察
「捜査に金は必要だ」と叫ぶ刑事たちと、「それでも一円たりとも無駄にはできない」と立ちはだかる会計係の女性警官。一見コメディタッチに見えるこのドラマが、終盤にかけて警察組織の腐敗と、一人の父親の絶望的な復讐劇へと変貌していく──それが2023年... -
鑑賞ノート
なぜ日本の透明人間は“善人”なのか? – 日米『透明人間』像から透ける、罪と罰の倫理観
もし、誰の目にも見えなくなったら、あなたは何をするだろうか。 この根源的な問いは、古くはプラトンの『国家』に登場する「ギュゲスの指輪」の逸話から、現代に至るまで、私たちの倫理観を揺さぶり続けてきた 。姿が見えないという究極の自由と匿名... -
お店と日々
子どもが苦手だった僕が、朝の横断歩道に立つようになった話
先日、「子供のSOSを受け止める『110番の家』が減っている」という記事を読んだ。 高齢化や共働きの増加によって、地域で子どもを見守る仕組みが空洞化している、という内容だった。 その記事を読んで、少し他人事ではない気がした。 うちの店の玄関にも、...