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鑑賞ノート
ガラスの短刀との深謀 ── 江戸川乱歩「兇器」を読む
江戸川乱歩の短篇「兇器」は、ミステリーとしてのトリックの面白さだけでなく、人間の心の恐ろしさをじっくり描いた作品である。「ガラスで人を殺す」という、読んだあとも頭から離れない仕掛けと、そこに至るまでの女の計算された演技。この記事では、物... -
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距離が育てた愛、霧が隠していた地獄——映画『深い谷の間に』ネタバレレビュー
ロマンス、SFホラー、アクション、政治スリラー——これだけのジャンルを一本に押し込んだら、たいていは収拾のつかない散漫な作品になる。ところが『深い谷の間に』は、そのすべてが「谷」という一点に収束していく構造になっており、観客は気づけばジャン... -
鑑賞ノート
「有閑倶楽部」ドラマ版(2007)は失敗作だったのか?キャスト・あらすじ・視聴率を振り返る
赤西仁の連続ドラマ単独初主演作として大きな注目を集めた「有閑倶楽部」は、2007年10月から日本テレビ系火曜22時枠で全10話が放送された学園アクションコメディである。 累計2,500万部超の一条ゆかり原作漫画を実写化し、KAT-TUN・関ジャニ∞のジャニーズ... -
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映画『ダークグラス』レビュー|あらすじ・見どころ・考察を徹底解説【ネタバレあり】
イタリアンホラーの巨匠、ダリオ・アルジェント監督が10年ぶりにスクリーンへ帰還しました。2022年に公開された映画『ダークグラス』は、監督の原点回帰ともいえるジャッロ(イタリア製スリラー映画)でありながら、これまでの作品とは一線を画す、不思議... -
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【ネタバレ全解説】「ケンシロウによろしく」は”最高のバカ”だった──復讐者がマッサージ師になる必然性
「お前はもう、ほぐれている!」 このキャッチフレーズを初めて目にしたとき、笑いをこらえながらも「これは本気でやっているな」と直感した。復讐のために北斗神拳を独学した男が、なぜか史上最強のマッサージ師になってしまう──そんなシュールきわまりな... -
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映画『死刑にいたる病』考察・ネタバレ解説|爪・灯里・原作との違い——すべては榛村の手のひらの上だった
「史上最悪の連続殺人鬼からの依頼は、たった1件の冤罪証明だった」——このキャッチコピーが、本作のすべてを語ってもいるし、何ひとつ語っていないとも言える。 2022年公開の映画『死刑にいたる病』は、『凶悪』『孤狼の血』の白石和彌監督が、櫛木理宇の... -
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映画『SAND LAND』考察|砂漠に水が流れるまで、悪魔の王子と老保安官が背負ったもの
2026年の春先、一時的に全国的な水不足のニュースが流れていた。 そんなとき、鞆の浦の海峡を渡る風を感じながら、幼少期から水に満ちたこの港町に住む者として、「水のない世界」を描いた映画のことを考えていた。 鳥山明が2000年に世に送り出し、20年以... -
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倫理と愛の境界線|映画『夏目アラタの結婚』が描いた結婚の意味
『夏目アラタの結婚』は、原作となる乃木坂太郎の漫画を基にした映画であり、強烈な設定が特徴である。 映画はサスペンス要素を含みながらも、最終的には「救えない相手を愛してしまう物語」としての側面が強調され、原作とは異なるテーマへとシフトしてい... -
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炎跡に生まれた縁——永井荷風「にぎり飯」考察
焼け跡から始まる物語 「にぎり飯」は、昭和二十年三月九日夜半——東京大空襲の翌朝から始まる短篇小説である。荷風がこの作品を書いたのは、自らも戦火のなかを生き延びた経験を持つ晩年期のことである。 主人公は深川古石場町で荒物屋を営む佐藤という中... -
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誰にも理解されなくても、未来のために泥をかぶる。現代人に刺さる『晩秋』の教え
山本周五郎の短編小説「晩秋」は、武家社会を舞台にしながらも、人間の心の奥底にある「孤独」や「自己犠牲」、そして「許し」を深く描き出した作品です。 出典:日本の古本屋 物語は、父を理不尽に死に追いやられた娘・都留(つる)が、仇(かたき)であ...