日記/エッセイ– tag –
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鑑賞ノート
踊る一寸法師と、幼い日の恐怖 ― 僕がホラー映画を好きになった理由
踊る一寸法師と、幼い日の恐怖 僕は映画が好きだ。特にホラー映画が好きだ。けれど、どうしてこんなにも“怖いもの”に惹かれるようになったのかと考えると、その原点はいつも、ひとつの物語に行き着く。 出典:Perrier's 雑文書庫 - FC2 小学生の頃に読んだ... -
鑑賞ノート
「シェイクスピアは、もう成仏したんですよ」― 記憶に残る一本の台詞
深夜、店を閉めてひとり残った時間に、ふと思い出す映画の台詞がある。それは1997年に公開された『Lie Lie Lie』の中で、豊川悦司演じる詐欺師・相川が、テレビ討論会の場で放った一言だった。 「シェイクスピアは、もう成仏したんですよ」 この台詞を初め... -
鑑賞ノート
原作未読の僕が愛した、映像版「新解釈シャーロック・ホームズ」たちの魅力
シャーロック・ホームズの本は読んだことがないが、映像では数本見ている。 最初に「シャーロック」モノを見たのはNHKの「名探偵ホームズ」 原作から登場人物と舞台を借りてるだけの、ほぼオリジナル・ストーリー。登場人物はすべて擬人化した犬で、ストー... -
鑑賞ノート
猫が正しく、原作者が「イマイチ」と言い、それでも6作作られた理由——『三毛猫ホームズ』土曜ワイド劇場版の奇妙な正しさ
赤川次郎はテレビ朝日版『三毛猫ホームズ』シリーズについて、「どれも出来はイマイチだった」と評している。 原作者本人の言葉だ。これほど明快な否定もない。それなのに、1979年の第1作から1984年の第6作まで、石立鉄男と坂口良子のコンビによる作品は6... -
鑑賞ノート
「東京は変らない」という言葉が変わる瞬間——太宰治「メリイクリスマス」を読む
太宰治の短編「メリイクリスマス」(1947年)は、不思議な構造を持っている。 語り手の笠井が本屋でシズエ子ちゃんと再会し、母のアパートへ向かい、母の死を知り、うなぎ屋の屋台で二人して黙って酒を飲む。それだけの話だ。派手な事件も、感情の爆発もな... -
鑑賞ノート
2つの「セーラー服と機関銃」- 完成と未完成の狭間で
1982年の夏、日本のテレビドラマ史に新たな足跡が刻まれた。薬師丸ひろ子主演の映画版「セーラー服と機関銃」で社会現象となった作品が、原田知世という14歳の少女によって、全く異なる輝きを放つことになる。それは、「完成された美」と「成長途上の可能... -
お店と日々
選ばなかった人生を想う夜――江戸川乱歩『モノグラム』を読んで
「結婚しないの?」と聞かれることがある。私はいつも笑って答える。「今の生活に満足しているから」と。 この言葉への反応はさまざまだ。「それもいいね」と言う人もいれば、「一度くらいはしてみれば」と軽く言う人もいる。けれど私は、今の暮らしをけっ... -
鑑賞ノート
中島ゆたか逝去に寄せて――1970年代東映娯楽映画を彩った”マドンナ”の系譜
俳優の中島ゆたかさんが2025年11月27日、大腸がんのため73歳で逝去された。訃報は12月4日に東映より公表された。約3年前から大腸がんと闘いながらも仕事を続け、最後まで映画への愛を貫いた彼女の姿は、昭和の娯楽映画全盛期を駆け抜けた一人の女優の矜持... -
鑑賞ノート
粗いトリックが、なぜ心地よいのか。——江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」
今日も乱歩を読む・・・いや聞く。車のハンドルを握りながら。 買い出しの道中、Audibleで「屋根裏の散歩者」を流した。片耳でナレーターの声を聞きながら、信号待ちのたびに物語の続きを待った。その夜、寝る前に電子書籍で同じ作品を読み返した。布団の... -
お店と日々
「お互い50になっても独身だったら」と呑みながら話した夜――『平場の月』に重ねる私の物語
『平場の月』は、第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみの同名小説を映画化した、”50代の初恋の続き”を描く大人のラブストーリーである。 中学時代の同級生だった男女が、50歳になって再会し、地味でささやかな日常の中で、もう一度「誰かと生きること...