鑑賞ノート– category –
映画・ドラマ・アニメ・本など、観たり読んだりした作品について綴るカテゴリーです。気軽な感想から、登場人物や物語、演出、時代背景について掘り下げた考察まで、作品をきっかけに書いた文章をまとめています。
-
鑑賞ノート
メキシコ勝利、南アフリカ沈黙|ワールドカップ2026は熱と荒れ模様で始まった
ワールドカップ2026が始まった。 開幕戦は、メキシコ対南アフリカである。 このカードを見て、すぐに2010年を思い出す人も多かったのではないか。南アフリカ大会の開幕戦も、同じメキシコ対南アフリカだった。あのときは南アフリカのチャバララが鮮やかな... -
鑑賞ノート
煉獄としての地下通路 ─ 映画『8番出口』、選択と罪の物語
白い回廊に迷い込んだ「世間」の男 蛍光灯だけが灯る、白く無機質な地下通路。タイルの継ぎ目、ポスターの配置、ひとつ先の曲がり角。どこか見覚えがある。いや、確かに見た。この場所を、今しがた通ったばかりだ。 映画『8番出口』(2025年、監督・川村元... -
鑑賞ノート
「緑山高校 甲子園編」レビュー|破天荒すぎる野球ギャグアニメの魅力を徹底解説【ネタバレあり】
1990年に放たれたOVA「緑山高校 甲子園編」は、野球アニメの常識を根底から覆した伝説的な作品です。従来のスポーツアニメが描いてきた「友情・努力・勝利」の美学を完全に無視し、代わりに「自己中心的な天才」と「理不尽なまでのパワー」を物語の中心に... -
鑑賞ノート
サクッと20分。日々の隙間時間にちょうどいいバカバカしさ
今日は少し時間ができたので、過去の執筆メモの整理をしていた。Notionに書き留めたままになっていたアニメ『歌舞伎町シャーロック』の記事をリライトしていた時のこと、ふと頭の片隅からある実写ドラマの記憶が蘇ってきた。 2013年にフジテレビTWOで放送... -
鑑賞ノート
過去のアーカイブと、強欲な女教師の記憶(ドラマ『パズル』)
GWが終わって、観光客でにぎわっていた鞆の浦も、少し落ち着いてきた。 その合間に、今はブログの再構成を進めている。 Notionのデータベースを見ながら、これはどこに置くべきか、これは残すべきかと、毎日のように整理している。 そんなアーカイブ整理の... -
鑑賞ノート
もう「驚き」ではなく、実力を証明する国――モロッコ代表 ワールドカップ2026出場国紹介・第10回
ワールドカップ2026出場国紹介の第10回は、モロッコ代表である。 前回からグループCに入った。第9回では、ブラジル代表を取り上げた。ブラジルはワールドカップ5度優勝の国であり、2026年大会では6度目の優勝を目指す。優勝候補であることを背負い続ける国... -
鑑賞ノート
刑事コロンボ「指輪の爪あと」考察|計算された男が自分の感情に殺される
刑事コロンボというシリーズは、毎回冒頭で犯人が人を殺すところを見せる。視聴者は誰が殺したかを知った状態で、コロンボが何を手がかりにして、どうやってその人物を追い詰めるかを見届ける。謎解きではなく、崩壊の過程を見る構造だ。 「指輪の爪あと」... -
鑑賞ノート
「タンタラス」「レテ」「トリスタン」――神話の名前が語る呪いの物語
1966年のSFテレビドラマが、なぜシェイクスピアとギリシャ神話の名前を三つも重ねたのか。 偶然ではない。『スター・トレック 宇宙大作戦』第9話「悪魔島から来た狂人」(原題:Dagger of the Mind、1966年11月放送)は、惑星名・登場人物名に「永遠の渇望... -
鑑賞ノート
大人になることが死を意味する惑星――倒錯したピーター・パンと、ミリの涙
ネバーランドでは、子供たちは決して大人にならない。 それは夢の話だ。しかし『スター・トレック 宇宙大作戦』第8話「400歳の少女」(原題:Miri、1966年10月放送)が描くのは、悪夢の版だ。ここでは子供たちは大人になれない——正確には、大人になった瞬... -
鑑賞ノート
「古き者たちの教訓」――自分が作ったものに滅ぼされる、テクノロジーの倫理
はるか昔、Exo-IIIという惑星に「古き者たち」がいた。彼らは高度な文明を築き、自らに仕えるアンドロイドを作った。そしてアンドロイドは、創造主たちを滅ぼした。 理由は単純だった。「古き者たち」の感情的で非論理的な性質が、アンドロイド自身の存在...