スペイン 4-0 サウジアラビア|勝ち点4へ、赤い波がようやく流れ出した

スペインがサウジアラビアを4-0で下した。

初戦のカーボベルデ戦は0-0であった。スペインにとって、悪い結果ではないと言えなくもないが、期待される国としては、どこか重さの残る出発だった。ボールは持つ。技術もある。だが、ゴールがない。そういう試合のあとに迎えた第2戦である。

この試合で必要だったのは、勝利だけではなかった。

スペインらしさを、もう一度ピッチに流し込むことだった。勝ち点3を得て勝ち点4へ進むこと。そして、初戦で少し滞った空気を、自分たちの手で動かすこと。それが、このサウジアラビア戦の意味だった。

試合は早い時間に動いた。

10分、ラミン・ヤマルがゴールを決める。スペインが先制した。

若い選手が、ワールドカップの舞台であっさりと試合の扉を開ける。もちろん、そこには技術があり、準備があり、周囲との連係がある。だが、見ている側には、どこか自然に見える。緊張よりも楽しさが先に出ているような、そんな先制点だった。

出典:FIFA公式

この一点で、スペインの肩から少し力が抜けたように見えた。

初戦で入らなかったゴールが、早い時間に入る。これほどチームの表情を変えるものはない。ボールの回り方にも余裕が出る。相手を動かしながら、急ぐところでは急ぐ。スペインの攻撃に、ようやく流れが生まれた。

そして、ミケル・オヤルサバルである。

21分、オヤルサバルが追加点を決める。さらに24分にも再び決めた。わずかな時間で2得点。試合は一気にスペインのものになった。

出典:Vietnam.vn

オヤルサバルの2点には、派手な驚きよりも、確かな仕事人のような印象があった。必要な場所にいて、必要なタイミングで決める。スペインの攻撃は華やかな選手の名前に目が行きやすいが、こういう選手がきちんと決めると、チーム全体が落ち着く。

24分の時点で3-0。

サウジアラビアにとっては、あまりにも苦しい前半になった。初戦でウルグアイと1-1で引き分け、勝ち点1を持ってこの試合に入っていた。ここで粘れれば、グループHの中でおもしろい位置に立てたはずである。だが、スペインの立ち上がりの鋭さに飲み込まれた。

それでも、サウジアラビアが何もできなかったわけではない。

ボールを持ったときには前へ出ようとし、何とか試合を落ち着かせようとする時間もあった。ただ、点差が早く開いたことで、試合の重さが変わってしまった。1点を追うのと、3点を追うのではまるで違う。スペインを相手に3点を追うとなれば、前に出るほど後ろが空く。慎重になれば、時間だけが過ぎる。難しい状況だった。

後半開始直後、さらに試合は決まった。

49分、ハッサン・アルタンバクティのオウンゴールで4-0。スペインの4点目である。

この得点は、サウジアラビアにとって残酷だった。追い上げるために後半へ入り直したはずの時間で、また失点する。しかも自分たちのゴールに入ってしまう形である。サッカーでは、こういう場面が試合の気持ちを折ってしまうことがある。

出典:Yahoo!ニュース – Yahoo! JAPAN

スペインは、その後は無理をしすぎなかった。

4-0というスコアになれば、必要なのは試合を壊さず終えることでもある。もちろん追加点を狙う場面はあったが、前半のように一気に飲み込む時間ばかりではなかった。試合を支配し、時間を使い、勝ち点3を確実に手にする。スペインは、強い国らしい落ち着きを見せた。

出典:時事通信

この勝利で、スペインは勝ち点4へ進んだ。

初戦の0-0は、もう単なる停滞ではなくなった。第2戦で勝ったことで、あの勝ち点1にも意味が生まれる。ワールドカップのグループステージでは、この積み重ねが大きい。初戦で勝てなかった国が、第2戦で勝ち切る。そこで大会の見え方が変わる。

スペインは、まだ完成したわけではない。

4-0というスコアは大きい。ヤマルが決め、オヤルサバルが2点を取り、攻撃は一気に動いた。だが、グループの先にはさらに厳しい試合が待っている。最終戦のウルグアイ戦では、また違う圧力がかかるだろう。今日のように早い時間に試合を動かせるとは限らない。

それでも、この試合でスペインが得たものは大きかった。

勝ち点3。得失点差。ヤマルのゴール。オヤルサバルの2得点。そして、初戦で止まっていた流れが、ようやく赤いユニフォームの中に戻ってきたという感触である。

サウジアラビアにとっては、厳しい敗戦だった。

勝ち点1を持って迎えた第2戦で、4失点。最終戦へ向けて、かなり重いものを背負うことになった。ただ、まだ完全に終わったわけではない。ワールドカップでは、最終戦にもう一度表情を変えるチームもある。サウジアラビアには、そこで何を残すかが問われる。

スペイン 4-0 サウジアラビア。

数字は明快である。だが、その中には、初戦の沈黙から立ち上がったスペインの時間があった。

勝ち点4へ。

スペインの赤い波は、ようやく大会の中で流れ出した。

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