お店と日々– category –
お店のこと、鞆の浦での日々、営業後の時間、店主として感じたことなどを綴るカテゴリーです。接客や商売について考えたこと、日々の小さな出来事、ブログ制作や調べものの記録なども含めて、公式のお知らせとは少し違う、店主個人のノートとして残しています。
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お店と日々
店の裏側で起きていた、三つ目の設備の話
昨日、冷凍冷蔵庫とエコキュートの交換工事が終わった。厨房に新しい機械が入り、空気が少しだけ変わった気がした。設備が更新されると、仕事の段取りまで新しくなったような錯覚がある。 そんな流れで、ふと照明のことが気になった。冷凍冷蔵庫の近くには... -
お店と日々
長い一日、その先の十数年
数年前に、店の冷暖房設備をリース契約した会社がある。今日はその点検の日で、いつものように担当の方が店に来てくれた。 この方は、点検のついでに店の奥にあるホシザキ製の大型冷凍冷蔵庫も毎回さっと見てくれる。業務用の機械は、壊れてから慌てるより... -
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『セロ弾きのゴーシュ』(宮沢賢治)——関係性が人を変える仕事論
宮沢賢治のセロ弾きのゴーシュを読んでいて、どうしても自分のこれまでの仕事の時間が重なって見えてくる。 ゴーシュは楽団のセロ弾きである。しかし、彼はうまく弾けない。指揮者には叱られ、仲間からも遅れている。ひとりで練習しても、なかなか上達しな... -
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便器のコードから古城へ — ドラキュラと映画好き店主の思考
※この記事には「トイレ」「排泄」など日常の身体に関する表現が含まれています。気になる方はご注意のうえお読みください。 トイレ掃除をしていたら、いつもは気にしない便器のコード(電源線)にホコリがたくさん付いているのを見つけた。 普段は見ない場所... -
お店と日々
爆上がりの朝と、変わらない店の灯り
朝起きて外に出ると、車の屋根とボンネットにうっすらと雪が積もっていた。積もった、というほど大げさではないが、「ああ、ちゃんと冬だな」と思わせるには十分な白さだった。空気もどこか澄んでいて、寒いのに少し気持ちが引き締まる朝である。 9時過ぎ... -
お店と日々
唯心論と唯物論の話が、喫茶店で始まった理由
店をやっていると、いろんな人と話す機会がある。何気ない会話なのに、あとから妙に心に残るやり取りも少なくない。 今日書いておきたいのは、そんな一人との話である。 その人と知り合ったのは、店を始めたばかりの頃だった。鞆で、姉の同級生が営んでい... -
お店と日々
選ばなかった人生を想う夜――江戸川乱歩『モノグラム』を読んで
「結婚しないの?」と聞かれることがある。私はいつも笑って答える。「今の生活に満足しているから」と。 この言葉への反応はさまざまだ。「それもいいね」と言う人もいれば、「一度くらいはしてみれば」と軽く言う人もいる。けれど私は、今の暮らしをけっ... -
お店と日々
『大名倒産』を観て考えた、身の丈に合った店の続け方
映画『大名倒産』を観ながら抱いた素朴な疑問がある。「殿様なのに、なぜこんなに貧乏なのか?」という問いだ。主人公の松平小四郎(神木隆之介)が継いだ越後丹生山藩は3万石の小藩で、25万両(約100億円)もの借金を抱えている。しかし、冷静に考えれば... -
お店と日々
2026 FIFAワールドカップ:眠れぬ夜と、日本の運命
抽選会の長い夜 2025年12月5日の夜──いや、正確には日本時間で6日の未明。久しぶりに夜更かしをして、ワールドカップの組み合わせ抽選会を見守ることにした。 しかし、抽選はなかなか始まらない。歌あり、スピーチあり、そしてなぜかドナルド・トランプ氏... -
お店と日々
「お互い50になっても独身だったら」と呑みながら話した夜――『平場の月』に重ねる私の物語
『平場の月』は、第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみの同名小説を映画化した、”50代の初恋の続き”を描く大人のラブストーリーである。 中学時代の同級生だった男女が、50歳になって再会し、地味でささやかな日常の中で、もう一度「誰かと生きること...