フリッツ・ラング– tag –

「映像の完璧主義者」と呼ばれ、サイレント時代のドイツ表現主義から、トーキー時代のハリウッド・フィルム・ノワール(暗黒街映画)に至るまで、映画史の第一線で数々の傑作を生み出した巨匠、フリッツ・ラング。
映画史上屈指のSF大作『メトロポリス』では、圧倒的なスケールで未来都市と階級社会の闇を描き、その後のSF作品の視覚的な原点を作り上げました。また、ピーター・ローレを起用した初のトーキー作品『M』では、音と沈黙を巧みに操り、現代にも通じるサイコ・サスペンスの基礎を確立しています。
冷徹なまでに計算された構図と、人間の宿命や狂気、社会の底知れぬ悪を浮き彫りにする厳しい視線は、時代を越えて観客を惹きつけてやみません。
ここでは、幾何学的な映像美とサスペンスの融合を極めた、フリッツ・ラング監督の冷たくも美しい作品世界を徹底的に考察していきます。

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