投稿ページ
-
鑑賞ノート
2つの「セーラー服と機関銃」- 完成と未完成の狭間で
1982年の夏、日本のテレビドラマ史に新たな足跡が刻まれた。薬師丸ひろ子主演の映画版「セーラー服と機関銃」で社会現象となった作品が、原田知世という14歳の少女によって、全く異なる輝きを放つことになる。それは、「完成された美」と「成長途上の可能... -
鑑賞ノート
映画『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』レビュー|あらすじ・見どころ・演出意図を徹底解説【ネタバレあり】
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』は、アポロ11号の月面着陸を題材にしながら、その裏側にもし“別の計画”があったら、という想像を加えたロマンティック・コメディです。 主演はスカーレット・ヨハンソンとチャニング・テイタム。月面着陸という大きな歴... -
お店と日々
選ばなかった人生を想う夜――江戸川乱歩『モノグラム』を読んで
「結婚しないの?」と聞かれることがある。私はいつも笑って答える。「今の生活に満足しているから」と。 この言葉への反応はさまざまだ。「それもいいね」と言う人もいれば、「一度くらいはしてみれば」と軽く言う人もいる。けれど私は、今の暮らしをけっ... -
鑑賞ノート
映画『テトリス』レビュー|あらすじ・見どころ・史実との違いを徹底解説【ネタバレあり】
「テトリス」と聞けば、きっと誰もが、あの音楽と落ちてくるブロックを思い浮かべますよね。世界で一番有名と言ってもいいくらい、みんなが知っているパズルゲームです。でも、そのテトリスが世界に広まるまでのお話が、まるでスパイ映画みたいにハラハラ... -
鑑賞ノート
杜子春論:換骨奪胎の技法と二つの救済
骨を残して、髄をすり替える 芥川龍之介の創作手法に「換骨奪胎」という言葉が使われることがある。古典の骨格はそのままに、その内実——精神の髄——を全く別のものへと入れ替える技法だ。「羅生門」が『今昔物語集』を、「藪の中」が『宇治拾遺物語』を素材... -
鑑賞ノート
芥川龍之介「蜘蛛の糸」を徹底解説:あらすじから原典、多様な解釈まで
芥川龍之介が1918年(大正7年)に発表して以来、日本の近代文学において不朽の名作として語り継がれる「蜘蛛の糸」は、その短い物語の中に、人間性の深淵を覗き込むような問いを秘めている 。本作は、鈴木三重吉が主宰した児童文芸雑誌『赤い鳥』の創刊号... -
鑑賞ノート
芥川龍之介『運』は幸運か不運か?あらすじと結末の解釈を徹底考察
「もし神様から授かった『運』が、必ずしも心からの幸福を約束するものではなかったとしたら…?」 文豪・芥川龍之介が、そんな根源的で少しぞっとするような問いを投げかける短編小説『運』。あなたはこの物語を読み、主人公の女を「結果的に望みが叶った... -
鑑賞ノート
老婆は何を教えたか——『羅生門』における生存哲学の伝染
門の前に立つということ 雨が降っている。暮れ方の羅生門の下で、一人の下人が途方に暮れている。長年仕えた主人に暇を出され、行く当てもなく、明日の糧さえ定かでない。彼が直面しているのは「盗人になるか、餓死するか」という選択であるが、じっさいに... -
鑑賞ノート
【石子と羽男】あらすじ全10話ネタバレ!最終回の感動ラストと見どころ総まとめ
「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」は2022年夏クールで「ドラマ満足度10週連続1位」を達成し、ドラマアカデミー賞5冠に輝いた話題作である。 出典:TBSテレビ 東大卒パラリーガルと高卒弁護士という異色の凸凹コンビが、身近な法律トラブルを解決して... -
鑑賞ノート
数式で紐解く事件の真相〜天才数学少女と刑事の凸凹バディが織りなす『ハードナッツ!』の魅力
2013年にNHKで放送され、数学と推理を融合させた画期的なドラマ「ハードナッツ! 〜数学girlの恋する事件簿〜」。橋本愛さんの連続ドラマ初主演作として話題を呼んだこの作品は、天才数学女子大生が難事件を数式で解決していくという、これまでにない切り口...